症例4:小児のほほのやけど

9歳男児。キャンプで熱くなったバーナーの口金(火は消えていた)が左頬にあたりやけど。キャンプ場近くの病院で治療を受け、2日後に自宅に近い当院を受診されました。

やけどして2日目の状態。水ぶくれの皮はすでに切除してありました。
ガーゼではなく傷にくっつきにくい絆創膏を当ててありましたので剥がすのも問題なく、きれいな状態でした。
ハイドロコロイド(デュオアクティブET)を貼り、ふやけたら家庭で貼り替えてもらうようにしました。
ハイドロコロイドは水を通さないのでスイミングスクールに行くのも可能です。
やけどして6日目の状態。
7~10日程かかるかと思いましたが、すでに上皮化していました。デュオアクティブETは2回貼り替えたそうです。
まだ薄い皮膚なのでもうしばらくデュオアクティブETで保護してもらうようにしました。
皮膚がしっかりしてからも3~6ヶ月は紫外線に注意するようにお願いしました。
ハイドロコロイドを傷の大きさちょうどに切って貼っておくと紫外線は96%カットできます。

火によるやけどはお湯に比べると温度が高いので重症なことが多いですが、幸いバーナーの火は消えており、口金の余熱だったので浅くて済んだようです。
顔や頭の皮膚は血流が良いので傷ややけどは早く治る傾向がありますが、予想以上に早く治ってしまいました。