症例38:小児の低温やけど

4歳男児。3月25日に湯たんぽで左膝に水ぶくれができ、25日に水ぶくれが破れたので受診されました。

3月26日初診時。

2cmくらいの低温やけどです。色は悪くないので浅めではないかと判断、水疱膜の残りを除去してワセリン付きのプラスモイストを当てました。

家でも毎日洗って付け替えしてもらいました。

4月6日。プラスモイストがすぐ剥がれてしまうのでキズパワーパッドを貼ったらかぶれたそうです。

やはり低温やけどなので深かったようです。白い壊死部分は自然に溶けるのを待ちます。プラスモイストを継続していただき、かぶれたところにはリンデロンV軟膏を塗ってもらいました。

 

4月20日。

徐々にやけどは小さくなっています。

周辺のかぶれが続いており、一部は膿痂疹になっています。プラスモイストをできるだけ小さく貼り、周囲が蒸れないようにしてもらいました。

4月28日。

やけどは大部分肉芽で埋まっており、その上にフィブリン膜(タンパク質の膜)が乗っている状態です。無理に取る必要はなく、プラスモイスト処置継続です。

5月14日。

すっかり治っていました。今後、跡が盛り上がってくる可能性はあり、可能ならしばらくテーピングをするようにお話しました。

湯たんぽによる低温やけどです。湯たんぽは布団を暖めるもので、温まったあとは取り出して寝るのが正しい使い方です。

低温やけどは手強いですが、比較的浅かったのと最初から湿潤治療ができたので1ヶ月半とかなり早く治りました。

小さなお子さんの場合は蒸れるとすぐかぶれてしまいますので、キズパワーパッドなどよりプラスモイストのほうが無難です。傷はしっとり、周りの皮膚はサラッとが理想です。