症例42:手の切り傷

67歳女性。6月9日に割れたお皿で右手の親指の付け根を切り、キズパワーパッドを貼っていたそうです。6月12日に当院を受診されました。

6月12日初診時。

斜めに皮膚が切れ込んでおり、内側にめくれこむ形になっていました。

表面麻酔を行った上でめくれこ生んていた皮膚を伸ばし、テープ固定しました。

その上からプラスモイストで覆いました。

6月13日。

傷の両側にデュオアクティブETを貼り、その上にテープを貼る形で固定しています。

皮膚に直接テープを貼るよりはがれにくい、夏井先生方式です。

http://www.wound-treatment.jp/next/wound359.htm

6月14日。

概ねきれいにくっついてきています。

このあとはプラスモイストのみで被覆しました。

デュオアクティブETは剥がそうとすつロ傷が開く恐れがありそのままにしました。

6月16日。

あと少し治りそうです。デュオアクティブETは剥がしてワセリン付きプラスモイストにしました。

6月22日。

完治していました。

 8月3日。別件で受診されました。

次第に目立たなくなっていっています。

浅い小さな切り傷は縫わなくてもテープ固定で治ります。形成外科の医師が縫うのが一番きれいに治ると思いますが、特に小さなお子さんなどは全身麻酔をかけないと縫合はできませんので、次善の方法としてテープ固定が有効です。

テープ固定の際は、皮膚が内側にめくれこんでいないかの確認と、最初の2日程度はしっかり固定できる方法を行うことが重要です。