症例66:小児の腕のやけど

2歳女児。2月16日にカップ焼きそばのお湯がかかって右腕と右掌をやけどされました。皮膚科で軟膏とガーゼの治療を受けていましたが、手のひらのやけどが拘縮すると言われ、不安になり2月20日当院を受診されました。

2月20日初診時。

右前腕は分厚いガーゼと包帯でぐるぐる巻きにされており、取り除いてみると浅い2度のやけどでした。破れた水ぶくれの皮がそのまま残されていました。

手のひらの方はごく浅い2度で、水ぶくれができるかできないか程度のため処置は不要と判断しました。

前腕の水ぶくれの皮を取り除きました。後はワセリン付きプラスモイストで覆いました。テープで軽く固定し、ネット包帯でさらに固定しました。
2月22日。

家庭での処置でもいたがることはなかったそうです。

やけどの色調も良く、経過順調です。

2月25日。

テープ負けでかゆみが出ていましたが、やけどは治癒した状態になっていました。

まだ皮膚が薄く保護が必要なので、テープは最低限にして後3日位プラスモイストで保護し、その後は1週間ほどワセリンのみ塗ってもらうようにしました。

2月27日。

なんとご本人が見せに行くと言って聞かないとのことで受診されました。

すっかり良くなっており、後は目立たなくなっていくだけです。

茶色っぽところは日焼け跡の皮がむけるように自然に取れていきます。

当院では「痛くない、怖くないやけどの治療」を行うよう心がけており、夏井先生おっしゃるところの「泣かせたら負け」を目指しています。

そのため小さなお子さんも楽しく治療して帰れるため、「また行きたい」と思っていただけたようです。スタッフ一同感激でした。