症例83「熱湯による小児の腕のやけど」

1歳2ヶ月男児。11月17日にお湯で左腕をやけどし、病院に入院して治療を受けられました。退院した11月27日に当院を受診されました。

11月27日の左腕。

上皮化しているところとまだ治っていないところが混在していました。

全体的に腫れています。

 

同じく左腕の裏側。

同様の所見です。

ワセリン付きプラスモイストで被覆し、家庭での処置を指導しました。

11月27日の胸部。

こちらは治っていましたがやや盛り上がって状態で今後肥厚性瘢痕にならないか心配されました。

12月1日の左腕。

入浴してもいたがらなくなったとのことでした。

大部分上皮化しておりもう少しで完治です。赤みも腫れも引いてきています。

12月1日の胸部。

幸い盛り上がりも引いて平らになり、赤みも引いていました。

1月7日の左腕。

やけどは治った状態ですが、まだ乾燥して痒がるとのことでした。

ワセリンをしばらく塗ってもらうようにしました。

同じく左腕。

赤みや白っぽくなっているところは半年もするとほとんどわからなくなると思われます。

つかまり立ち・伝い歩きをする1歳前後はやけどをとてもしやすい時期です。テーブルの上のお茶や炊飯器や電気ポットの湯気、はてはストーブの天板まで、ご家庭の危ないものには十分気をつけてください。