腎臓内科
腎臓専門医として慢性腎炎や糖尿病性腎症を専門的に診療します。
腎臓病は初期の治療がとても重要ですが、腎臓内科専門医は大きな病院に所属していて受診には紹介状が必要だったり、透析クリニックを開業して外来診療は限定的にしか行なっていなかったりで、気軽に受診できるところは意外と少ないです。当院は透析はやっておらず、「透析にならないように頑張る医療」を目指しており、軽症から透析直前まで最善をつくします。紹介も予約も不要ですので気軽にご相談ください。
腎臓病の自覚症状としてはむくみ、高血圧などがありますが、初期にはほとんど症状はありません。
唯一の手がかりが検尿であることが多いです。検尿の異常は決して放置しないようにしましょう。尿蛋白が2+以上出ている場合はかなり用心が必要です。特に、尿蛋白が2+以上でていても「尿蛋白が1日500mg出ています」などと数字で説明してもらえない場合は腎臓内科へ紹介してもらったほうが良いです。
むくみ(浮腫)のご相談
むくみはいろいろな病気で起こります。
- 腎臓病のほか、肝臓病、心不全などの内臓疾患
- 血管やリンパ管の病気
- 月経前浮腫や特発性浮腫
- 甲状腺などの内分泌(ホルモン)の病気
浮腫が起きる場所や時間帯などの問診・診察と採血検査で診断いたします。
関連情報
2017年6月発行ニュースレター第13号「気になるむくみ~原因と対策は?」
健診などで検尿の異常・クレアチニンの異常を指摘された方
腎臓病の初期は検尿以外の検査は異常になりません。早く気づくために検尿はとても重要です。
しかしながら、単純な検尿だけでは腎臓病が重症かどうかはわかりません。特に尿蛋白は少しでも出ていたら「これくらいは大丈夫」なことはありませんし、様子を見ているうちに重症化してしまうこともあります。腎臓は一旦悪くなると元に戻らない臓器ですので、きちんと精密検査を行った上で本当に大丈夫かどうか評価が必要です。簡単な検尿で「蛋白+」というのは参考にはなりますがこれだけでは不十分なのです。きちんと1日〇〇mg相当という尿蛋白定量検査を行う必要があります。
また、クレアチニンは腎臓の機能を表す血液検査で、腎臓の働きが悪くなると数値が大きくなります。数値が正常より高くなった時点ですでに腎臓の働きは正常の半分くらいになっているとされますが、体格や食事の影響を大きく受ける検査ですのでより影響を受けにくいシスタチンCという検査で再検査を行います。
検診などで尿に蛋白が出ている・クレアチニンが高いと言われた方はぜひ一度当院での精密検査をおすすめします。まずは血液と尿の簡単な検査、必要に応じて腹部エコー検査まで行えば、きちんと「大丈夫」かどうかご説明できます。できるだけ食事を取らずにご来院ください。
関連情報
2023年4月発行ニュースレター第48号「検診で腎臓が悪いと言われたら」
2022年2月発行ニュースレター第41号「お手軽だけど意外とすごい!検尿の見方」
糖尿病で尿に蛋白が出ている方
現在、透析になる原因の一位は糖尿病です。二位の慢性糸球体腎炎の2倍以上の数で、2017年は16492人の方が新たに糖尿病が原因で透析になっています。
糖尿病の方は定期的な検尿が絶対に必要です。普通の検尿で尿蛋白が+以上になっていたらかなり進行した状態です。早期に発見するためには普通の検尿では意味がなく、半年から1年に1回は尿中アルブミンという検査をするべきです。
腎症の第1期から第2期であればしっかり治療をすれば心配はあまりありません。第3期以上になると進行を止めるためにはいろいろ手をつくさないといけません。みるみる悪くなります。
さらに問題なのは、腎症が進んでいくほど心臓の病気などで死亡する確率が跳ね上がっていくことです。
進行するほど、心臓病などに対しても十分な予防的治療が必要になります。
糖尿病は血糖を見ているだけでは十分とは言えず、合併症に対してきちんと評価して対応していかないといけない病気です。定期的に尿のアルブミン検査を行い、眼科受診をされることをおすすめします。
すでに腎臓が悪いと言われている方
いろいろな薬などを組み合わせて総合的に治療することで進行を遅らせたり症状を軽くすることが出来ます。腎臓病には特効薬はありませんので、できる治療を組み合わせていく知識が重要になります。
手をつくしても進行していく場合は重症度に応じて専門的な治療を追加していく必要があります。
慢性腎不全の症状や治療についてのパンフレットを作りました。ぜひご覧ください。
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