2024年4月発行ニュースレター第54号「老化と紫外線とビタミンD」

紫外線を浴びればビタミンDが体で作られます。ビタミンDは体にとってとても重要なものですが、紫外線はシワやシミなどの皮膚の老化や白内障、更には皮膚癌の原因でもあります。「ビタミンDが必要なのはわかるけどシミやシワが増えるのはちょっと…」という悩みを解決する方法をお教えします。


老化と紫外線

UVA(紫外線A波)は主にシワやたるみの原因に、UVB(紫外線B波)は日焼けとシミの原因になります。

紫外線は年中降り注いでいますが特に4月~8月はしっかり行う必要があります。8月の正午の日差しは2分半浴びるとすでにシミができる紫外線量に達します。SPF50の日焼け止めを使えば皮膚に届く紫外線を50分の1に減らすことができ、日傘を併用すればさらに半分に減らせます。

ビタミンDの作用

ビタミンDは骨を強くしてくれる作用が有名ですが、筋力の維持や免疫の調整などにも深く関わっています。骨粗鬆症の予防だけでなく、筋力保持による転倒予防、感染症やがんの予防、アレルギーの軽減にも働いています。ところが、慈恵医科大学の調査で日本人の98%がビタミンDが不十分な状態であることがわかっています。特に痩せ型の若い女性での欠乏が顕著で、このままでは閉経後に骨粗鬆症を発症してくる危険が高いです。

ビタミンDを増やすには

夏の正午の日光なら5分程度浴びれば必要なビタミンDが作られるとされています。しかし5分でも先程述べたようにシミができる紫外線量を超えてしまいます。また、日差しが弱い冬などはもっと長い時間日光を浴びる必要があります。シミやシワを予防するために日焼け止めなどを塗ればビタミンDはほとんど作られません。

ビタミンDは食事からも取れます。鮭、青魚、卵、チーズ、きのこ類に多く含まれていますが、食生活の変化で食事からのビタミンDも昔よりかなり減っていることが研究で示されています。

シミやシワができるのは嫌だし青魚ばかり食べるのも大変です。ビタミンD欠乏は現代社会そのものが原因で起きており、改善させるのにはサプリメントが最も確実です。天然型ビタミンDサプリを2000~5000単位(50μg~125μg)飲んでいればビタミンDは適切に維持できます。

院長からもう一言

ビタミンDサプリはビタミンKと合わせて摂ると骨粗鬆症への効果が上がります。また、花粉症などのアレルギー症状がある方もビタミンDの補充で改善する可能性があります。

日本のサプリでは十分量のビタミンDを含んでいるものはほとんどなく、サプリ大国であるアメリカ製のものが値段も安価でおすすめです。アイハーブで探せばビタミンD5000単位のものなら1日分10円、ビタミンKも含んでいるもので1日分20円以下で購入できます。

PDF版はこちら→第54号202404紫外線とビタミンD