症例76「幼児のお腹のやけど」

2歳男児。10月22日にスープをこぼしてお腹をやけどし、皮膚科でリンデロンとアズノールの混合軟膏を処方されましたが夜に水ぶくれになったので10月23日当院を受診されました。

10月23日初診時。

おむつの上縁に沿った形で2度のやけどを認めました。

大部分は水疱形成しないごく浅い2度で、一部水疱を形成していました。

一文字のやけどの左の方に水疱を認めます。
可能な範囲で水疱膜を除去しました。

全体をワセリンつきプラスモイストで覆いました。

10月26日。

感染もなく経過良好です。

水疱膜を除去した部分はかなり治ってきていました。
右の方の水疱にならなかったところも自然に壊死した表皮が取れてきています。
10月30日。

治癒していました。

左側の水疱があったところ。

きれいに治っています。

 右側。

少し赤みはありますが、もう数日でひいてきます。

皮膚が赤くなるだけのやけどは1度で、表皮が熱でやられてしまったら2度以上です。ごく浅い2度のやけどでは表皮の深いところが生きていると水疱はできません。この場合は治ってくると日焼けのあとの皮がむけるように自然に取れていきます。