2015年12月発行ニュースレター第4号「ノロウイルスによる胃腸炎にご注意!」

ノロウイルスによる胃腸炎は冬場に流行します。症状は嘔吐、下痢、腹痛が主で、発熱は軽度(38℃以下)です。特別な治療法はなく、症状は2日ほどで自然に改善しますが、小さなお子さんや高齢者では脱水になりやすく点滴が必要になる事があります。
ノロウイルスは大変感染力が高く、潜伏期が1~2日と短いので家族が次々に発症することも多いです。症状がなくなっても3~7日は便にウイルスが混じっていますので注意が必要です。
今年は大流行するおそれがあると国立感染症研究所が発表しています。

 

治療

対症療法を行います。吐き気には五苓散という漢方薬が有効で、お湯に溶いてスプーンで少しずつ飲むと次第に吐き気が治まってきます。後は水分をこまめにとりましょう。人肌に温めたスポーツドリンクに少し塩を足したものが最適です。

感染予防

患者さんが吐いたものと便にウイルスがいます。感染力が大 変高いのでマスク・手袋をして処理をしたほうが良いです。吐いたものはビニール袋に入れてしっかり封をしましょう。便を流すときは、便器の蓋をしないと水 の勢いで周りにウイルスが飛び散ります。普段からしっかり手洗いをすることも重要です。
ノロウイルスにはアルコールは効果が弱く、ハイターを薄めたもので消毒します。
吐物がついた床などの消毒:500mlのペットボトルにペットボトルの蓋でハイターを2杯。
ドアノブなどの消毒や便・吐物がついた衣服の漬け置き:500mlのペットボトルにハイターをキャップ半分。
※間違って飲まないように「消毒液」と書くようにしてください。

 

PDF版はこちら:vol4_201512