症例59:ふくらはぎのやけど(半年後の写真あり)

34歳女性。6月15日にコンソメスープをこぼして左足のふくらはぎをやけどされました。近所の病院にかかっていたそうですが、痛みが強いため6月20日に当院を受診されました。

6月20日初診時の状態。左足のふくらはぎ外側の2度のやけどです。

水疱膜は一部穿刺して内容液を抜いてありましたが、除去はされずそのままになっていました。

水疱膜の浮いているところだけピンセットとハサミで除去しました。

やけどの色は良好で浅い2度のやけどと思われました。10日程度で治りそうです。

範囲が広いのでワセリンを塗ったズイコウパッドで覆い、自宅でもぬるま湯で流して付け替えをしてもらいました。

6月24日。

やけどをよく見ると白っぽい丸がたくさん見えます。これは毛穴から皮膚が再生している様子です。この丸が広がって治癒します。あと5日程度でしょう。

残っている水疱膜はそのままで処置を継続してもらいました。

12月10日にワクチン接種のために受診された際に写真を撮らせていただきました。

ほとんどわからない状態になっていました。

 

足のやけどはうっ血による痛みが出やすいです。できるだけ安静にして足を上げておくほうが痛みは出にくいです。

2度のやけどは毛穴の中に上皮細胞が残っているので、治りかかると毛穴から上皮細胞が一気に増殖して出てくるので経過は早いです。