症例10:大人の腕の低温やけど
30代女性。12月26日に左前腕を湯たんぽで低温やけど。他院でゲーベンなどで処置を受けていましたが壊死した皮膚が黒くなり、1月11日に黒くなった ところを除去されて茶色いもの(イソジンゲルかユーパスタ?)を塗られたがすぐに取れてしまい、1月13日に当院を受診されました。
冬の低温やけどは湯たんぽによるものが多いです。体温やけどは深くまで熱が届いてしまうので水ぶくれではすまず、皮膚が黒く壊死してしまうことが多いで す。うまく処置をして壊死組織を早めに除去するのが治療の第一歩になります。その後は傷が肉芽で埋まるまでが第二段階、肉芽で埋まったら周囲から皮膚の細 胞が覆っていってくれるのが第三段階で、その間辛抱強く湿潤療法を続けながら待つことになります。
治った痕はどうしても色素沈着が起こりますが、時間とともに薄くなっていきます。
つかもと内科 院長
平成5年鹿児島大学卒業
総合内科専門医、腎臓専門医、透析専門医