症例21:小児の膝のすり傷 2017年9月26日 最終更新日時 : 2023年5月5日 塚本 雅俊 10歳男児。3日前に自転車で転んで左膝をすりむいたそうです。洗ってキズパワーパッドを貼り、受診前日に1回貼り替えてこられました。 5月23日初診時。キズパワーパッドが浸出液でとけて黄色いドロッとした液体になっています。膿と間違えられやすいですが、傷の周りの発赤や痛みがないので違います。 すり傷は傷に砂粒など異物がないかしっかり観察する必要があります。きれいに洗ってありましたので異物はありませんでした。 プラスモイストで被覆。スイミングはお休みしてもらい、運動会の練習や空手教室は参加してもらいました。 5月25日。 走ったりすると少し痛む程度。浅いところはうっすら上皮化して治っています。 白っぽいとことは深かったところで、白いのはフィブリン膜です。プラスモイスト継続。 写真は撮り損ねました。 6月1日。 まだ走ると痛みがあるとのことで、フィブリン膜が乾燥してかさぶたになり、軽い感染を起こしていました。 傷が治りかけるとプラスモイストでは乾燥させてしまうことがあります。プラスモイストにワセリンを塗るか、ハイドロコロイドに変更します。 スイミングにも参加できるようにハイドロコロイドに変更しました。抗生剤もL-ケフレックスを処方しました。 6月13日。 治癒の確認に受診。赤みはありますが治癒しています。 塚本 雅俊つかもと内科 院長 平成5年鹿児島大学卒業 総合内科専門医、腎臓専門医、透析専門医