症例25:小児の太もものやけど

5歳女児。旅行中の9月21日に湯呑みのお湯をこぼして両太ももをやけど。旅行先の病院で処置を受け、翌日の9月22日当院を受診されました。

 9月22日の右太もも。2度の熱傷です。

 

 9月22日の左太もも。同じく2度の熱傷です。

どちらも前の病院で大きな水ぶくれは破ってありました。そのままプラスモイストで被覆しました。

1日1回以上シャワーで流してプラスモイストを交換してもらいました。

 9月25日の右太もも。

お風呂のときに痛がったほかは問題なく、運動会の練習にも参加できたそうです。

やけどの面が赤っぽいのは血流が良くなった証拠で良い所見です。

 9月25日の左太もも。

こちらもいい状態です。

水ぶくれは残っていましたが、液も溜まっておらず、痛いのは苦手とのことで無理に除去はしませんでした。

左右ともプラスモイストを継続しました。

 9月29日の右太もも。シャワーも痛くなくなったそうです。

水疱膜を除去してあったところから治癒しています。残っていた水疱膜も自然に取れてきています。

 9月29日の左太もも。

付け根の方の赤いところに白い点々があるのに注目。毛穴から上皮が広がって覆ってくれてきている所見です。こうなると一気に治ります。

乾燥気味になりましたのでプラスモイストにワセリンを塗ってあててもらいます。

 10月2日の右太もも。

すべて上皮化して治癒していました。乾燥しやすいのでワセリンで保護してもらいます。

 10月2日の左太もも。

付け根の方がまだ治りきっていませんがほとんど治癒しました。

あと2~3日ワセリン付きプラスモイストを続けてもらい、あとはワセリンのみにするようにしてもらいました。

痛いのが苦手な患者さんでしたので水疱膜を取らずにそーっと治療をしました。

水疱膜を取った部分のほうが早く治っていますが、無理に取らなくても乾燥させたりガーゼをあてたりしなければきれいに治ります。