症例54:手の指のやけど

42歳女性。4月29日にガスバーナーの火で両手をやけどされました。当番医で処置を受け、4月30日に当院を受診されました。

4月30日の左手。

中指、薬指、小指の指背に水疱ができていました。

4月30日の右手。

人差し指、中指、薬指の指背に水疱ができていました。小指の先端にも水疱がありました。

水疱膜を除去しました。
水疱膜を除去しました。

いずれのやけども浅い2度と思われました。

指が使えるようにハイドロコロイド(デュオアクティブET)で被覆しました。
同じくハイドロコロイド(デュオアクティブET)で被覆。

毎日はがしてぬるま湯で流して、家庭ではハイドロコロイド包帯を貼るようにしてもらいました。

5月2日の左手。

血色良く経過良好です。

5月2日の右手。

こちらも経過良好です。お湯で流すときに少ししみることがあり、時々痛みもあるとのことですが感染兆候はなくロキソニン頓服で対応してもらいました。

5月9日の左手。

ほぼ治癒していました。

5月9日の右手。

こちらも治癒していました。

まだ少しヒリヒリするとのことで、もうしばらくハイドロコロイド包帯を貼って保護してもらいました。

火炎によるやけどは温度がお湯などよりはるかに高いため深いやけどになりやすいです。さいわい今回は炎がなめた程度でしたので10日位で治癒しました。指のやけどは生活に支障が出やすいですが、防水性の高いハイドロコロイドで治療すると多少の水仕事も可能になります。