症例84「小児のストーブによる手のやけど」

5歳男児。1月14日にストーブの天板に手をついて右手の平をやけどしました。キズパワーパッドを貼り15日に当院を受診されました。

1月15日。

手のひらに水ぶくれが出来ています。水疱は所々破れており、一部キズパワーパッドを剥がすときに取れています。

怖がられたので水疱膜はこれ以上無理に取らず、ワセリンを塗ったプラスモイストで被覆しました。

見える範囲では浅い2度のやけどと思われます。

1月16日。

痛みはなかったとのことでした。

水疱膜をできる範囲で切開・除去しました。

ワセリンプラスモイスト継続です。家庭では入浴可で、水疱膜が浮いてきたら取ってもらうようにしてもらいました。

1月22日。

すべて上皮化して治癒していました。

まだ薄い皮膚の状態で乾燥傾向もあり、あと数日プラスモイストで保護してもらい治療終了です。

ストーブの天板は高温のため深いやけどになりやすいですが、幸い浅い2度にとどまったため1週間で治りました。手と指の間の関節にかかっていなかったのも幸いで、手の動きにも影響は出ませんでした。