症例86「乳児のストーブによる手のやけど」
10ヶ月男児。5月2日にストーブの天板を触り両手のひらを火傷しました。連休明けの5月6日に当院を受診されました。
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5月6日の右手掌。
水疱ができています。パンパンに膨れておりこのままだと痛みがあります。 |
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できる範囲で水疱の膜を破って圧を下げました。薬指の第二関節に水疱がかかっており、拘縮の危険があるやけどになります。
手全体をプラスモイストで覆うプラスモイストミトンで処置しました。 |
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左手は軽度のやけどでハイドロコロイドを貼りました。 |
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5月10日。
右手はほぼ治癒していました。懸念された関節の拘縮もなく、もうしばらく保湿と保護のためミトンをつけてもらいました。 左手はきれいに治っていました。 |
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5月17日。
きれいになっていました。瘢痕形成もなく、拘縮の心配もありません。 |
つかまり立ち・伝い歩きを始める10ヶ月以降はこのようなやけどや電気ポットのコートを引っ張って起こるやけどの危険が急増します。
子供さんの成長は本当に早いので、家庭内に危険がないか常に点検をお願いいたします。
つかもと内科 院長
平成5年鹿児島大学卒業
総合内科専門医、腎臓専門医、透析専門医